英語を聞き取る方法
「どうしたら英語が話せるようになりますか?」
「どうしたら英語が聞き取れるようになりますか?」
HORSTではそんな悩みを抱えた方がたくさん。
そして悩みを解決した方もたくさん。
長年の英語レッスンの中で
英会話が出来ない理由も
英語が聞き取れない理由も
答えはハッキリわかりました。
その答えを全て書きました。
この記事を読んで
「私にも英会話が出来そうだ!」
と思ってくれる方が一人でも増えますように。
聞き取れない原因を見つけよう
そもそも[会話]ってなんだろう?
会話は「質問→答え→質問→・・・」
という1つの話題を言葉で受け答えをする行為になります。いわば言葉というボールを受け渡しする[キャッチボール]の繰り返しです。
言葉 受ける
ボールをキャッチしなければ
キャッチボールにはなりません。
相手が言ったことを
理解できなければ会話になりません。
[言語のコミュニケーション]の原則だね。
日本語も英語も中国語もヒンズー語もフランス語も、全ての言語は「質問」と「答え」が中心だよ。
リスニングの重要性
リスニングは相手の言葉を聞き取る能力です。
相手から投げられたボールを
キャッチすることに似ています。
「リスニング」は会話において非常に重要な要素です。会話は相手が言ったことを理解することから始まります。
たとえあなたが質問をしたとしても、
相手の答えが聞き取れなければ会話は進行しません。
また、相手から話しかけられても、
何を言われているか理解できなければ会話自体が始まりません。
あなたから話しかける場合も同じ。
相手の言ったことがわからなければ
次のアクションが非常に苦労します。
聞き取れない原因を見つけよう
まず最初の一歩は、
【英語が聞き取れない原因】
を明確にすることです。
【英語が聞き取れない原因】
は大きく分けて3つあります。
それぞれの原因に応じた対策が必要です。
ただ単に英語をたくさん聞いていれば、
いつか聞き取れるようになるというわけではありません。
原因を明確にし、
その原因に合った対策を取ることが、
リスニング力を向上させる近道です。
あなたが英語を聞き取れない原因を一緒に探ってみましょう。
ここでは実用英語技能検定(英検)を使って原因を探っていきます。
※実際に用意できない場合はあなた自身の経験を元に考えてみてください。
ステップ1:英検の過去問を用意し、解く
1,英検の過去問を用意しましょう。
(「英検 過去問」と検索すると無料でダウンロードできます。)
・自分の大まかなレベルがわかる場合は、そのレベルから始めてください。
・自分のレベルがわからない場合は、4級→3級→準2級→2級と順に1問ずつ問題を試してみて、「わかるようなわからないような…」というレベルの問題を選びます。
2,自分にとって適切なレベルの問題を用意したら、その中の2〜3問を普通の英検の試験のようにリスニング問題として解いてみてください。
3,選んだ答えが正しいかどうかを確認した後、聞き取れなかった問題をもう一度リスニングして、どの部分が聞き取れなかったかを確認し、覚えておきましょう。
ステップ2:問題の台本を見る
英語を聞き取れない理由は以下の3つに分類されます。
問題の台本を見て、聞き取れない部分はどれに当てはまりますか。
1.台本の中に知らない単語が複数個ある。
2.単語はほぼ全部知っているのに、全体的な意味がつかめない
3.聞いた時にはわからなかったけど、読んだらわかる。
これらの原因について一つ一つ対策を見ていきましょう。
問題を用意するのが難しい場合でも
自分のタイプがどれなのかはわかるよね?
原因をひとつずつ解決しよう!
お疲れ様でした。
聞き取れない原因がわかったので
ここからは「どうしたら解決できるのか」を解説するよ。
原因:知らない単語が複数個ある
原因:台本の中に知らない単語が複数個ある
解決:単語の量を増やすことで改善できる
知らない単語は何度聞いても理解できません。
1つの話題に複数の知らない単語がある場合、聞き取れない原因は単語力の不足が大きい可能性があります。まずは単語を覚えることから始めましょう。
解決方法:単語を覚える
1.単語は発音も一緒に覚えることが重要です。
・単語の意味やスペルだけを覚えていても、発音を間違えて覚えていた場合、それも聞き取れない大きな原因になります。
2.単語の音から直接イメージや意味に変換する。
・日本の英語教育では、多くの場合、情報のインプットは目で行います。文字を見ながら考えるクセがついているため、無意識に耳で聞いたものも一度頭の中で文字に変換しようとする人も多いようです。
言葉で伝えることはなかなか難しいですが、音と文字を結びつけるのではなく、音から直接イメージや意味に変換していくことが重要です。
単語力を高めることで、リスニング能力が向上し、英語で話された文章も理解しやすくなるでしょう。
まずは単語を音読できるようにする。
そして意味を覚える。
英語を話したいと思うなら
スペルは一番最後だね。
✅単語を覚えよう
HORST教材:音で覚える単熟語
原因:全体的な意味がつかめない
原因:単語はほぼ全部知っているのに、全体的な意味がつかめない
解決:文法を勉強することで改善が期待できる
単語ひとつひとつの意味は理解できるけれど、文章としての意味がつかめない場合、それは文法力の不足が大きな原因です。
例えば
I was surprised to see what I have done.(※)
(surprised=驚いた done=終わり)
という文を考えてみましょう。
単語の意味は知っていても、正しい文法の知識がないと、この文章の意味をすぐに理解するのは難しいのではないでしょうか。
(※)私は自分のしてしまったことに自分で驚いた。
このように、単語単体では意味が分かっても、文が少し長くなると文の構造が理解できず、何を言っているのか理解できなくなることは多々あります。
文法は単語同士が組み合わさって意味を作り出すためのルールです。
そのルールを知らないと、全ての単語を聞き取れたとしても、文章としての理解は難しいでしょう。
あなたがこのケースに当てはまると感じた場合、文法の勉強の必要性も理解できることと思います。
解決方法:中学文法のおさらいをしましょう。
書店で売っている市販の中学生向けの問題集を使って、
中1〜中2までをマスターしましょう。
中1〜中2レベルの英文法を使いこなせれば、旅行などでの英会話には困りません。
中2までマスターしている方は中3の文法をマスターしましょう。
中3レベルの英文法を使いこなせれば、簡単な日常会話はできるようになります。
・○○で出来る英文法
・これだけで大丈夫
などは「基本が十分に身についているなら有用」ですが、基本を飛ばして応用を身につけようとすると「結局何も身についていない」原因になりますよ!
✅文法を身につけよう
HORST教材:GrammarBooster
原因:聞くとわからない、読むとわかる
原因:聞くとわからない、読むとわかる
理由1:文字に頼りすぎている
理由2:日本語に訳してから理解している
理由3:発音のルールを知らない
「聞くとわからない、読むとわかる」場合、理由は3つのタイプにわかれます。それぞれの理由を解決していきます。
理由1:文字に頼りすぎ
理由:文字に頼りすぎている
解決:音から直接イメージや意味に変換する
日本の英語教育では、多くの場合、情報のインプットは目で行います。文字を見ながら考えるクセがついているため、無意識に耳で聞いたものも一度頭の中で文字に変換しようとする人も多いようです。
言葉で伝えることはなかなか難しいですが、音と文字を結びつけるのではなく、音から直接イメージや意味に変換していくことが重要です。これによって英語をそのまま理解することができます。
アップル!
と聞いたら頭の中に映像が浮かぶ?
頭の中にイメージを浮かべるのが言語習得のコツ。
理由2:日本語に訳してから理解している
理由:日本語に訳してから理解している
解決:英語を英語のまま理解していく
日本の英語教育では「英文和訳」が非常に一般的であり、それが英語をそのまま理解する際に妨げとなることがあります。
聞いた英語をまず「文字に変換」し、その「文字を日本語に翻訳」して「内容を理解」するというプロセスを踏んでいる人も多いようです。
このプロセスを瞬時に行う能力は素晴らしいですが、やはり、会話のスピードについていくのは困難です。脳内で翻訳作業をしている間に会話は進行し、すっかりおいてけぼりになってしまうこともしばしばでしょう。
スピード的な問題もありますが、そもそも日本語訳での理解には限界があります。英文の構造を壊さずに直訳するとかなり不自然な日本語になり、その日本語を理解するのも困難です。一方で、自然な日本語にすると今度は英文との間に落差が生じ、それもまた理解を難しくします。
この「英語を日本語に訳してから理解する問題」についても、英語を英語のまま理解していくことが重要です。英語を直接的に理解するためには、日本語に頼らずに英語そのものに集中する必要があります。
このタイプ。すごく多いです。
聞いた英語をキレイな日本語に訳してから理解しようとするタイプ。
これは練習で意識的に修正していくしかありません。
理由3:発音のルールを知らない
理由:発音のルールを知らない
解決:英語の発音のしくみを学ぶ
「英語が早くて聞き取りにくい」というのは端的に言えば発音のルールを知らないということになります。発音のルールを知らないことはリスニングができない大きな原因になります。しかし、この場合は発音の勉強をすることで大きな改善が期待できます。
発音のルールも3つにわけて考えていきましょう。
【単語同士が繋がって音が変化する】
ルール:単語同士が繋がって音が変化する
解決:英語のリンキングの法則を学ぶ
日本人が英語を聞き取りにくい理由の一つとして、母音の数が異なることが挙げられます。
・日本語の母音は「あ」「い」「う」「え」「お」の5つ。
・英語は数え方によって、12〜26個の母音があります。
さらに
日本語は子音と母音の組み合わせが比較的単純で、基本的には「1つの子音+1つの母音」が1つの「かな」となり、文字の表記と実際の音声はほぼ対応しています。
例:は= h子音 + a母音 =ha
英語は子音と母音の組み合わせが非常に多様で【あ】と表記されている文字に対しても複数の発が存在します。
例:【あ】=[ɑ] [æ] [ʌ][ə]
[ɑ] ハッキリ大きく口を開けて[ア]
[æ]アとエの中間の[ア]
[ʌ]短く脱力させた[ア]
[ə]エにもオにも聞こえる[ア]
ディズニー映画『アナと雪の女王』の有名な歌詞「let it go」が「レリゴー」としか聞こえないのはなぜでしょうか。本来は「レット イット ゴー」と聞こえるはずの「let it go」が「レリゴー」と聞こえた場合、それが「let it go」だと気づくことはできません。
「let it go」もネイティブは「レッティッゴウ」「レティッゴウ」「レリゴウ」などさまざまな発音します。「レット イット ゴウ」と単語ごとに区切る読み方法だけでは、「レリゴウ」と聞こえた時に「let it go」のことだとはわからないでしょう。
このように、単語ひとつひとつの発音はできても、単語同士が繋がることで音が変化するため、聞き取れなくなることはよくあります。発音の練習を通じて、単語のリンキング(つながり方)や発音の強弱、リズムの捉え方を学ぶことによって、リスニング力を向上させることが期待できます。
英語は多くの場合、文章を単語単位で区切って発音することはありません。一文は全ての単語がダラダラとつながって発音されますが、日本人の学習者にとっては、「単語単位で音を区切らない」ということがなかなか難しいのです。またさらに、文章を見たときに単語と単語の間にスペースがあることが、そのスペースを「間」として捉えがちです。
単語同士のつながり方、英語のリンキングの法則を学ぶことで、さまざまな発音パターンが理解できるようになり、英語が聞き取りやすくなってきます。
【英語特有のリズム】
ルール:英語特有のリズム
解決:自分自身が英語のリズムを身につける
英語では、発音の重要な要素として「ストレス(アクセント)」があります。
日本語は全ての音が「ひらがな1個=1音節」となり、音節を基準としたリズムを持つ言語です。
「みなさんこんにちは。ご機嫌いかがですか。」という文章は「み・な・さ・ん・こ・ん・に・ち・は。ご・き・げ・ん・い・か・が・で・す・か。」と音節ごとに音の長さが均等で、発音が比較的はっきりしています。このため、日本語では一語一語が明確に聞こえる傾向があります。
一方英語の文章のリズムはストレスの置かれた単語によって決まります。ストレスのある音節は通常、発音がはっきりとしており、ストレスを中心に発音されます。そのため、ストレスの周囲の音は母音が省略されがちで、弱く速く話される傾向があります。
「Hello everyone. How are you doing?」は「Hello everyone. How are you doing?」のようにチャンク(単語やフレーズ)ごとにまとまって話されるので、一語一語がはっきりしないため、単語ごとの区別が難しくなります。
また、例えば今度はHow are you doing?をカタカナで音節を区切って数えてみると「ハ・ウ・ア・ー・ユ・ウ・ドゥ・ー・イ・ン・グ」と11拍、1単語を1拍と数えたとしても、「ハウ・アー・ユウ・ドゥー・イング」と4〜5拍となりますが、実際の英語発音では「How are you doing?」と2拍のリズムになります。
日本人の英語学習者は、日本語の音節単位のリズムに慣れているため、英語のリズムに適応するのには練習が必要です。
英語のリズムに慣れるためには、発音の練習を通じて自分自身が英語のリズムを身につけることが重要です。自分自身が英語のリズムを身につける事によって、そのリズムで話される英語を聞き取ることもできるようになります。
【母音を足してしまう】【母音が脱落していく】
ルール:母音が脱落していく、母音を足してしまう
解決:自分自身が正しい発音を身につける
英語は話す速度が速くなればなるほど母音の音が脱落するいう現象が起きます。
日本語では、基本的には「1子音+1母音」または「1母音」で1つの音を形成しています。そのため、日本語には子音だけを連続して発音するということがありません。しかし、英語では子音だけが2連続、3連続で発せられることもよくあります。
「street」という単語は「su・to・ri-・to」と区切ると4音節になりますが、実際の発音では最初の「str」は子音だけの音が3つ続き、その後に「ee」という母音が続く1音節の単語となります。カタカナ発音では、子音と子音の間に母音を加えがちですが、連続する子音の発音に慣れる必要があります。
「communication」は「ko・myu・ni・kei・shon」と5つの音節から成りますが、速く発音されると、ストレスのある「kei」以外の母音はだんだん曖昧になり、「k ə myun ə kei sh ə n」とシュワ音と呼ばれる曖昧母音【ə】に変わっていきます。さらに話すスピードが速くなると曖昧母音が脱落して「kmn ə kei keishn」と子音だけが連続する発音に変わっていきます。
このような母音の曖昧化や脱落もまた、日本人にとって英語が聞き取りにくい原因になっています。
以上のように日本語と英語の発音の違いを知ることによって、まずは、「なぜ聞き取れないのか」を理解しましょう。そして、「単語同士を区切らずにつなげて発音」し、「英語特有のリズム感覚」を身につけ、「母音を曖昧化もしくは脱落させた子音よりの発音」ができるようになることで、リスニングの能力も自然と向上することとなります。
解決方法:発音の法則を学びましょう。
発音を「理論」と「実技」にわけて考えると
理論の部分は書店に並ぶテキストや動画でも充分に学ぶことが出来ます。
実技は基礎的な部分であれば、動画でも学ぶことが出来ます。
>>>もっと詳しい解説:基礎に特化した発音矯正プログラム「聞こえる英語」
発音矯正のプライベートレッスンは「すでに充分に英会話を行い、さらに上達をしたい方」がメインターゲットのような気がします(私的感想ですが)。プライベートレッスンを習う前にせめて「理論」だけでもテキストや動画で習得していると成果がしっかり出ると思います。
テニスラケットを握ったこともないのに
いきなりプロプレイヤーのレッスンは受けないよね?
まずはテキストでテニスのルールやラケットの名称、ボールの打ち方やサーブのコツなど。知識だけでも入れておくとスムーズだよね。
✅発音を身につけよう
HORST教材:聞こえる英語
今回のまとめ
いかがですか。「リスニングが苦手」だから「たくさん聞いて耳を鍛える」というのはあまりにも大雑把すぎる対策だということがおわかりいただけたでしょうか。
「リスニングが苦手」といっても様々な原因があります。それぞれに合わせた対策をとっていきましょう。
ほかにも聞いてみたいことがあったら、私のプライベートレッスンもオススメです!おまちしてます。